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“自分も何かを伝えたい”、子どもたちの学びに向かう力を高め、学習の選択肢を広げる!

福島県にある柳津町立柳津小学校は、学力向上をめざした個別学習や、子どもたち同士の交流に教育クラウドプラットフォーム「まなびポケット」を活用しています。どのように利用しているのでしょうか。同校の三次 徹 教諭にお話を伺いました。

三次 徹 先生
柳津町立柳津小学校
三次 徹 先生
学校名
柳津町立柳津小学校
所在地
福島県河沼郡柳津町
全児童・生徒数
104人
教科
理科、その他(朝ノート)
ご紹介コンテンツ
schoolTakt、WEBQU、やるKey
インタビュー対象者
三次 徹 先生

友達と意見交流がしたくて、キーボード入力をがんばる姿も

福島県柳津町立柳津小学校
福島県柳津町立柳津小学校

福島県の西部に位置する柳津町立柳津小学校では、104名の児童・生徒が学んでいます。雄大な柳津町の大自然に囲まれながら、「かしこく やさしく たくましく」を教育目標に掲げ、地域に愛される学校づくりに取り組んでいます。

同校で3年生を受け持つ三次教諭のクラスには、2019年7月から全22名の児童・生徒に対して、Lenovo 300e Chromebookが1人1台環境で配備され、「まなびポケット」の使用が始まりました。それまでのICT活用といえば、整備された共用のタブレットを使い、教職員が子どもたちのノートを写真に撮って大型ディスプレイに映写するような使い方が多かったといいます。

三次教諭はまなびポケットについて、「最初に見た時は、わくわくしました。デジタル教材や授業支援システムなどいろんなコンテンツが入っていて、さまざまな学習につながる“入り口” だと思いました」と述べています。

なかでも同教諭の興味を引いたのは、個人の習熟度に合わせた問題が出題されるアダプティブラーニング教材「やるKey」でした。「本校は学力向上を課題に抱えており、子どもたちの理解に合わせて問題に取り組めるアダプティブラーニングは、一度やってみたいと思っていました。学力向上の起爆剤になればと考えたのです」(三次教諭)。

一方で、タブレットに慣れた子どもたちがChromebookを使うことについては、心配もあったようです。3年生でローマ字入力やキーボード操作ができるのか。不安がつきまといますが、授業支援システム「schoolTakt」を活用するようになり、子どもたちに変化が見られたといいます「schoolTakt で意見共有やコメントのやり取りをするようになり、みんなと交流したいからと意見をたくさん書くようになりました。そのためにキーボードを早く打てるようになりたいとタイピングをがんばる児童が増えてきました」(三次教諭)。Chromebookについても、操作がシンプルで簡単なため、子どもたちが慣れるのも早かったといいます。落としても壊れず、堅牢性に優れた端末は学校で扱いやすいようです。

子どもたち同士が理解し合う交流を活発にし、まとまりのある学級に変化

子どもたちが書いた「朝ノート」、文字やイラストで自分の想いを表現し交流
子どもたちが書いた「朝ノート」、文字やイラストで自分の想いを表現し交流

三次教諭が、まなびポケットの中でよく使うツールはschoolTaktです。主な活用としては、子どもたち同士の意見交流やコミュニケーションを促す場面で使用しています。たとえば、昨日の出来事やその日の気分を自由に書き込んで交流する「朝ノート」や、国語や道徳などで自分の考えを書き込み共有し合う活動です。またコロナ禍の休校期間中は、子どもたちが自宅にChromebookを持ち帰り、オンライン学習にも挑戦。算数の授業では子どもたちが教科書の問題を解いて写真を撮り、schoolTakt経由で提出するという学習にも取り組みました。

schoolTaktのメリットは、コメントのやり取りや意見の共有が簡単にできることで、子どもたちの交流が活性化されるところです。「友達の書いたものを見たり、友達からコメントをもらえるのは、子どもたちも楽しく意見交流が活発になりました。しかし、その一方で、コメントの書き込みについては面白半分で書いてしまうケースも見られ、“温かい言葉をかけよう”と話したり、場合によってはコメントの履歴を見ながら、なにが悪いのかを振り返りもしています」(三次教諭)。情報活用能力が発達段階の子どもたち。時に不適切な言葉を使ってしまうこともあるようですが、指導を繰り返していくうちにリテラシーを身につけ、ふざけることもなくなるといいます。

三次教諭はschoolTaktを活用した学習について、子どもたちが“自分ももっと表現したい” と意欲的な姿が見られることに手応えを感じています。「今までの授業では、教師に当てられた子どもが発言するか、ノートを持って歩き回わりながら交流するかで、引っ込み思案の子どもたちは積極的に意見を言えずにいました。しかし、schoolTaktを使うようになってから、みんなが意見を言える環境なので、自分も表現したいと思うようになった子が増えたと思います」(三次教諭)

国語の授業で書いた感想に対して、クラスメートからコメントをもらい交流し合う
国語の授業で書いた感想に対して、クラスメートからコメントをもらい交流し合う

こうした子どもたちの変化はWEBQUにも成果として表れています。三次教諭のクラスは当初、集団としてのまとまりがなかったようですが、schoolTaktで交流するようになり、2回目の
WEBQUでクラス全体のまとまりが良くなりました。「少人数のクラスなので子ども同士の交流ができていると思われがちですが、今まできちんと意見を言い合う活動ができていなかったことに気づきました。schoolTaktでは子どもたちも友達の違う一面を知ったり、オープンになって表現したりと学級運営にも良い影響を与えてくれています」(三次教諭)。

学校に来るのが楽しくなる!学びの選択肢を広げるツールに

三次教諭はschoolTakt以外にも、まなびポケットで「やるKey」を活用した算数の個別学習に取り組んでいます。授業中に教科書の問題を早く終えた子が、やるKeyの練習問題に挑戦できる仕組みで、ゲーム感覚で楽しく学べる教材であることが、子どもたちの意欲的な学習につながっています。

「やるKeyは、問題を間違えると難易度の低い問題が出題されたり、前の学年の単元に戻ったりして、どこでつまずいているのか教師が把握できるのがメリットです。リアルタイムで進捗状況も分かるので、つまずいている子の側に行って指導もでき、学力が定着している実感もあります」と三次教諭。ほかにも紙のドリル教材と違って、教職員が丸付けをする時間が短縮できるのもメリット。解いた答えの正誤がすぐに分かり、自分のペースで学習を進められる個別学習が実現しています。

授業風景

三次教諭はまなびポケットを活用した学習全体を振り返って、「子どもたちの方から、“今日はこれをやりたい!”といった要望があがるようになり、学習自体を楽しんでいる様子がよく分かります」と述べています。Chromebookに触るのも楽しく、授業が魔法のようだと保護者に伝えた児童・生徒もいたようです。「正直なところ、最初はもっと苦労すると思っていたのですが、まなびポケットは何の苦労もなくここまできました。子どもたちにとって学校がさらに楽しくなるきっかけになったと思っています」(三次教諭)。

今後は、オンライン英語教材「English Central」にも取り組みたいと話す同教諭。子どもたちの学習がさらに進化するよう、学びの選択肢を広げていきたい考えです。

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